UVレジンとエポキシレジンの違いとは?作品ごとの使い分け方

UVレジンとエポキシレジンは、どちらも同じレジンという名前がついていても、硬化のしかたも固まるまでにかかる時間も、まったく違う材料です。この違いを知らずに選ぶと、数分で固まると思っていたのに翌日まで固まらなかったり、作りたかった厚みのある作品が仕上げられなかったりします。

どちらも樹脂を固めて作品を作る材料ですが、向いている作品も別物です。この記事では、日本レジュフラワー協会が公開している実際の使い分け方をもとに、2つのレジンの違いを整理しました。

UVレジンとエポキシレジンの基本的な違い

いちばん大きな違いは、固まらせる方法です。UVレジンは紫外線を当てることで硬化する1液性の樹脂で、UVライトやLEDライトが必要になります。一方、エポキシレジンは2種類の液を混ぜ合わせることで化学反応を起こして硬化する2液性の樹脂で、ライトを使わず常温で固まります。

日本レジュフラワー協会は、UVレジンとエポキシレジンの両方を自社で用意しています。アクセサリーやスマホケースを作る講座では、協会オリジナルのUVレジンであるレジュレを使います。インテリア小物を作るクリスタルインテリア認定講座では、協会オリジナルのエポキシレジンであるレジュレクリスタルを使います。作りたいものが細かいアクセサリーか、厚みのあるインテリアかで、使う材料そのものが変わるということです。

硬化にかかる時間の違い

作業の段取りがいちばん変わるのが、固まるまでにかかる時間です。UVレジンはライトを当てているあいだに固まります。協会が公開しているレジュレの作例では、色の濃さに応じて10分から20分の照射で硬化させています。その場で次の工程に進めるため、1回のレッスン時間の中で作品を仕上げられます。

一方、2液性のレジンは混ぜてから固まるまでに時間がかかります。協会代表の三上美幸は、協会を立ち上げる前の2015年に、当時使っていた2液性のレジンとUVレジンの差をこう書いています。

クリスタルレジン 特徴:主剤と硬化剤の2つの液体を混ぜ合わせることによって、化学反応を起こして硬化します。硬化時間は約24〜36時間くらい / UVレジン 特徴:1剤のみ。混ぜる必要がないので気泡が入りにくいし手軽に出来る。紫外線硬化なのでUVランプがあれば簡単に硬化する。硬化時間は約10分くらい三上美幸ブログ 2015年8月7日

同じ日に作って同じ日に持ち帰りたいならUVレジン、翌日以降に仕上がればよいならエポキシレジン。この時間差が、教室で扱う材料を分けている理由でもあります。

硬化時間は商品によって幅があります。複数のメーカーのレジンを使い分ける場合は、そのつど硬化時間を確認しないと、硬化時間が長いものが未硬化のまま仕上がってしまうことがあります。

どちらのレジンも、硬化する前の液が肌につくとかぶれることがあります。作業中は手袋をつけ、皮膚についたらすぐに拭き取ってください。作業する部屋は換気しながら進めます。UVライトから出る紫外線はUV-Aで、長時間当たり続けると日焼けの原因になるため、照射中は光を直視せず、素手をライトの中に入れたままにしないでください。2液性のレジンは商品ごとに扱いの注意が異なるため、付属の注意書きに必ず目を通してください。

作れるものの違い

UVレジンは、アクセサリーやスマホケースのような細かい作品に向いています。筆で塗るような作業ができるため、小さなパーツを丁寧に仕上げたいときに扱いやすい材料です。ただし、厚みのある作品には向きません。

エポキシレジンは、インテリア雑貨のような厚みのある作品に向いています。シリコンモールドに流し込んで、大きな作品を一度に作ることもできます。ただし、筆で塗るような細かい作業には向きません。

この向き不向きが生まれる理由は、固め方の違いにあります。UVレジンは光が当たったところから固まるため、筆で薄く塗って固める、また塗って固める、という積み重ねの作業に向いています。逆に言えば、一度に厚く盛ると内側まで光が届かず、表面だけ固まって中が柔らかいままになります。厚みを出したいときは、薄い層を何度も重ねる手間がかかるということです。エポキシレジンは混ぜた液全体で反応が進むため、型に流し込んで厚みのあるものを一度に固められます。

レジュレは粘度が高く輝きが強いという特徴を持ち、筆を使ってお花を加工する作業に向くように作られています。

耐久温度の違い

耐熱の性能は商品ごとに違うため、ここでは協会が使っている2つの材料で比べます。

UVレジンのレジュレは、硬化前の液が高い温度に弱いため、23度くらいの暗い部屋で保管します。硬化したあとの耐久温度は40度で、真夏の車内に置いておくと溶けてしまうことがあります。

協会が使っているエポキシレジンは、25度くらいが作業に適した温度で、35度を超えると硬化が早く進みます。硬化したあとの耐久温度は80度です。

市販の他の商品を使う場合は、耐熱温度が同じとは限らないため、商品ごとの表示を必ず確認してください。

夏場に屋外で使うものや、日光が当たる場所に飾るものを作りたい場合は、この耐久温度の違いを踏まえて材料を選ぶことが大切です。

価格の違い

1グラムあたりの単価で比べると、エポキシレジンのほうが安く済みます。ただし、販売されている容量はエポキシレジンのほうが多いことが一般的で、初めて挑戦する人にとっては、少量から試せるUVレジンのほうが取っ掛かりやすい材料です。

UVレジンとエポキシレジンの使い分け方

まとめると、次のような基準で選ぶとよいでしょう。

項目UVレジンエポキシレジン
硬化方法紫外線を当てて硬化2液を混ぜて化学反応で硬化
硬化にかかる時間ライト照射で10分から20分混ぜてから1日以上かかるものがある
向いている作品アクセサリー・スマホケースなど細かいものインテリア雑貨など厚みのあるもの
耐久温度協会のレジュレは40度協会が使うエポキシレジンは80度
初心者への向き不向き少量から試せるため取っ掛かりやすい容量が多く本格的に始めたい人向け

作りたい作品の大きさと、置く場所の温度環境を考えて、材料を選び分けることがきれいに仕上げるコツです。

協会が2種類のレジンを使い分けている理由

日本レジュフラワー協会は、UVレジンとエポキシレジンの両方を自社で開発し、それぞれに認定講座を用意しています。同じ協会が両方を扱っているからこそ、どちらをどの作品に使うかの線引きがはっきりしています。

UVレジンのレジュレを使うのは、アクセサリーベーシック認定講師資格講座とスマホケース認定講師資格講座です。ベーシック講座では空枠と押し花のペンダントトップからアジサイと淡水パールのブレスレットまで全6作品を約12.5時間で制作します。スマホケース講座は平面でのレジンの使い方が中心で、全4作品を約10時間で制作します。どちらも筆を使ってお花を加工していく技法が土台になっています。

エポキシレジンのレジュレクリスタルを使うのは、クリスタルインテリア認定講座です。クリアボールとお花の小物入れから始まり、キューブ型のフラワーペーパーウェイト、ボード型のフラワー時計、レジンで作るフラワーデュフューザーへと進みます。計りやゴムベラ、水平を保つ道具など、2液を扱うための専門の道具がキットに入っています。2液を正確に計って混ぜる必要があるため、道具の側から作業を支える設計になっています。

作品の大きさと厚みが変わると、必要な道具も技法も変わる。これが、同じ協会が講座を分けている理由です。

UVレジンとエポキシレジンについてよくある疑問

初心者はどちらから始めるべきですか?

アクセサリー作りが目的なら、UVレジンから始めるのがおすすめです。少量から試せて、筆を使った細かい作業に向いているため、最初の1個を作りやすい材料です。

UVレジンとエポキシレジンは同じ作品に使えますか?

作品のパーツごとに材料を使い分けるのが基本の考え方です。協会でも、アクセサリーやスマホケースはUVレジン、インテリア小物はエポキシレジンと、作るものによって材料と講座を分けています。2つを混ぜ合わせて1つの液として使う想定はされていないため、それぞれの硬化のしかたに合わせて別々に使ってください。

夏場に作品が溶けてしまうことはありますか?

UVレジンで作った作品は耐久温度が40度のため、真夏の車内のような高温になる場所に長時間置くと、溶けてしまうことがあります。屋外で使うものや、日光が当たる窓辺に飾るものは、耐久温度が高いエポキシレジンのほうが向いています。

UVレジンとエポキシレジンで仕上がりの見た目に違いはありますか?

日本レジュフラワー協会で使用しているUVレジンのレジュレは、粘度が高く輝きが強いという特徴があります。筆で塗り重ねながらお花を加工するため、細かい部分まで艶やかに仕上がりやすい材料です。エポキシレジンは型に流し込んで固めるため、透明感のある厚みを活かした仕上がりになります。

まずは作りたい作品に合わせて材料を選んでみる

UVレジンとエポキシレジンは、どちらが優れているというものではなく、作りたい作品によって向き不向きが分かれる材料です。

  • 硬化にかかる時間は、UVレジンが10分から20分、エポキシレジンは1日以上かかるものがある
  • UVレジンは細かいアクセサリー向き、エポキシレジンは厚みのあるインテリア向き
  • 耐久温度は協会のレジュレが40度、協会が使うエポキシレジンが80度
  • 初心者はまず少量から試せるUVレジンがおすすめ

UVレジンで細かいアクセサリーを作りたい人は、アクセサリーベーシック認定講師資格講座で全6作品のカリキュラムと必要な道具一式を確認できます。エポキシレジンで厚みのあるインテリアを作りたい人は、クリスタルインテリア認定講座がオンライン完結で受講できます。まず手を動かしてみたい人は、体験レッスンから始められます。UVレジンでの実際の作り方は、レジンフラワーの作り方の記事で材料選びから硬化まで手順を追って解説しています。