レジン販売から教室講師そして協会設立までの三上美幸の実体験
日本レジュフラワー協会代表の三上美幸は、コネもスキルも無い専業主婦の状態からアクセサリーの販売を始め、教室を開き、2015年10月に個人事業として起業しました。起業から1年で年間500人が受講する講師になっています。ただし、その始まりは順調ではありませんでした。この記事では、協会代表の実体験をもとに、レジン販売から教室講師、協会設立までの歩みを紹介します。
きっかけはオリジナルのアクセサリーを作りたかったこと
三上美幸がレジンアクセサリーと出会ったのは、まだ会社員だった頃のことです。同じ職場でアクセサリー作りが流行り、既製のパーツを組み合わせるだけでは物足りず、誰も持っていないオリジナルのパーツを作りたいと考えたのがきっかけでした。そこで見つけたのが、パーツを封入して固められるレジンアクセサリーです。
その後、会社を離れる時期を経て、2015年4月にアクセサリー販売を始めた時点では、コネもスキルも無い専業主婦の状態からのスタートでした。
販売のきっかけとブランド名の由来
アクセサリー販売のきっかけは、SNSに載せていた作品を見た女性起業家から、地域活性化プロジェクトの一環でバーでの委託販売に誘われたことでした。友人にだけ材料費で作っていた作品を、初めて対価をもらって販売することへの不安はあったものの、誘いを受けることにしました。
バーの中に1つの店舗として入る以上、屋号が必要になり、このときに決めたブランド名がP*ハンドメイドアクセサリーです。名前の由来と後付けの意味づけを重ねながら、自分の想いを込めたブランドとして育てていくことになります。
悩みを分かち合える仲間との出会い
アクセサリー販売を進める中で、三上美幸は異業種交流会での勧誘に悩まされ、気持ちが落ち込む時期がありました。そんな時、以前から興味のあったポーセラーツを習いに行った先で出会ったのが、のちに協会をともに立ち上げることになる、ポーセラーツ教室の講師です。
同じ教室で作品を作りながら話しているうちに、その講師も同じような悩みを抱えていることが分かりました。一人で人脈を広げようとしていた三上美幸にとって、同じ立場で悩みを分かち合える相手が見つかったことは大きな意味を持ちました。
教室を開くまでに販売だけを続けた4か月
販売を始めてから、出会う起業家に何度もレジンアクセサリーの教室を開いてはどうかと勧められるようになりました。しかし、当時の三上美幸はこう振り返っています。
「私なんかが作ったものを教えるだなんて…」「レジンアクセサリーなんて誰でも作れるし」「もっとすごい人沢山いるから」三上美幸ブログ 2017年9月13日
自分のやり方を人に教えることへの抵抗や、真似をされることへの不安がありました。それでも、経験のない領域だからこそ人の意見に耳を傾けるべきだと考え直し、教室を始める決断をしています。販売だけを続けた4か月を経た、2015年8月のことでした。
場所とお金が無いところからのスタート
教室を始めると決めても、次に立ちはだかったのは場所の問題でした。まとまった貯金があったわけではなく、すぐに部屋を借りることはできません。悩んだ末に相談した相手は夫でした。返ってきた答えは、平日なら自宅を使ってよいというものでした。
自宅を使えると分かったことで、コストをかけずに教室を始められる道が開けました。さらに、知人に教室を始めることを話すと、サロンの定休日や空いているスペースを貸してもらえる話も出てきました。1人で抱え込まずに周囲に話したことが、開業のハードルを下げた形です。
レッスン内容は競合調査から決めた
場所の問題が解決したあと、次に考えたのはレッスンの内容と価格です。当時、三上美幸が教室を開こうとしていた横浜には、レジンアクセサリーの教室がありませんでした。そこで、ポーセラーツ教室やグルーデコ教室など、他のハンドメイド教室を調べることから始めています。
調査の結果、多くの教室が体験レッスンで入り口を作り、その後フリーレッスンやコースで技術を深め、講師を目指す人には資格を用意するという構成になっていることが分かりました。この体験レッスンの型は、のちに三上美幸自身のレッスンメニューの土台になりました。
開講初月の実績は0人0円だった
準備を整え、2015年8月に自宅の菊名教室でレッスンを開始しました。しかし、開業当初のブログは読者がほとんどおらず、告知をしても問い合わせは来ませんでした。初めてのレッスンは、友人に無料で体験してもらい、レッスン風景の写真を撮ることから始まっています。
8月のレッスンの人数と売上は…… 0人0円三上美幸ブログ 2017年10月14日
材料費をかけて無料でレッスンをしたにもかかわらず、そこからの反響もありませんでした。この経験から三上美幸は、無料でレッスンを提供すると、教える側がお金をいただく大切さを実感できず、プロ意識も育たないと考えるようになります。いまも認定講師には、デモレッスンであっても最低限の材料費は受け取るように伝えています。
値上げをして分かったこと
教室を始めたのと同じ時期に、三上美幸はアクセサリーの販売価格も見直しています。800円だった商品を3,000円に、1,500円だった商品を5,000円に、約3倍まで引き上げました。値上げの根拠として、使用するパーツを真鍮から14金張りの素材に変更しています。
値上げをした翌月は、購入者の数が10人から5人に減りました。しかし、単価が3倍になっているため、売上は変わらず、かかる手間だけが減るという結果になりました。さらに、購入者の層も変化しました。安さを求めていた客層は離れましたが、代わりに品質を重視する客層が新たに購入するようになりました。値段を変えることは、客層そのものを入れ替えることでもあると、この経験から学んでいます。
開講初月の0人から、年間500人までの転機
開講初月の0人0円のあと、三上美幸はブログを学び始めます。少しずつ生徒が来るようになった頃には、教室で待つだけでなく、人の紹介に限って異業種交流会にも足を運んでいました。その中で紹介されたコワーキングスペースでのワークショップは1回目の参加者が0人でしたが、そこから紹介が広がり、川口市の教育委員会から100人規模の子ども向けワークショップの依頼が入ります。
その話をブログの師匠 アクセスアップコンサルタントの林さんに話すと「それだけの人数を教えたなら、1年間でめいいっぱい数字を伸ばしたらいい!後からすごい実績になるから」そう言われ、私が行ったのは、「依頼があったワークショップはその時、赤字になってもやる」そう決めて三上美幸ブログ 2019年1月4日
この助言を受けて、依頼があったワークショップは赤字になっても全部引き受けると決め、1年を駆け抜けました。その結果が、起業1年目で年間500人という数字です。2年目には700人に達し、そのうち200人はワークショップ経由の受講者だったと振り返っています。
協会という形にした理由と、レジュフラワーという名前の由来
教室が軌道に乗り始めた頃、ある女性起業家から、独自の技術を協会にしてみてはどうかという提案を受けます。当時、レジンの認定資格を出しているところはまだ少なく、レジンアクセサリーは簡単に作れて安っぽいという印象も強い時代でした。三上美幸は、自分より年上の40代の女性が品よく持てる、高級感のあるレジンアクセサリーにしたいという思いから、協会という形を選んでいます。
自分一人でやることに不安を感じていた三上美幸は、悩みを分かち合っていた仲間に、一緒に協会をやらないかと声をかけました。2人で協会の名前を考えているとき、相手が紙に書いた殴り書きのメモを見間違えたことから、レジュフラワーという名前が生まれています。レジン、ジュエリー、フラワーを組み合わせた、この協会だけの名前です。
名前を決める過程では、周囲から反対の声もありました。花に特化するとターゲットを絞りすぎているという指摘や、レジンだけの協会にしたほうがいいという意見です。それでも三上美幸は、自分が代表としてやるという理由で、レジュフラワーという名前を貫いています。
開業から法人化までの歩み
三上美幸の開業から法人化までの流れを、時系列で整理すると次のようになります。
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 2015年4月 | アクセサリーの販売を開始 |
| 2015年8月 | 自宅で教室を開始。開講初月は0人0円だった |
| 2015年10月 | 個人事業として起業 |
| 2016年7月 | 日本レジュフラワー協会としての活動を開始 |
| 起業から1年 | 年間500人が受講する講師に |
| 2017年7月8日 | 一般社団法人日本レジュフラワー協会として法人化。三上美幸が代表理事に就任 |
準備が整ってから動いたというより、悩みながらも一つずつ決断を重ねた結果として、この順番になっています。
レジン販売から協会設立までの実体験からわかること
三上美幸の歩みは、順調な成功物語ではなく、悩みや失敗を一つずつ乗り越えてきた記録です。
- きっかけは既製品にはないオリジナルのアクセサリーを作りたいという気持ちだった
- 教室を始める決断まで4か月、販売だけを続ける期間があった
- 開講初月の実績は0人0円で、そこから改善を重ねた
- 赤字を覚悟してでも実績を作る行動が、1年目の500人につながった
未経験からレジンアクセサリーの技術を学びたい人は、アクセサリーベーシック認定講師資格講座で、全6作品を約12.5時間で学ぶカリキュラムの中身を確認できます。平面の技術から始めたい人は、スマホケース認定講師資格講座で全4作品を約10時間で学べます。教室を開くところまで進みたい人は、講師講習・デモレッスンのページで、講師資格を取得するまでの条件を確認してください。まずは作品を作ってみたい人は体験レッスンから始められます。レジンフラワーそのものの作り方は、レジンフラワー作り方初心者向け基本の材料と手順5ステップで解説しています。

